JRACE

JRACE2025の申し込みが終了しましたね.

実は当医局ではあまり馴染みのある試験ではありませんでした.

その一方で, 世はまさに神経ブロック時代…!!ということで, 昨年試しに受けてまいりました.

そろそろ動き出す方がいらっしゃると思いますので, 昨年受けた際の勉強法について少しご紹介しようと思います.

※ネットの海にたくさん合格体験記はあると思いますので, そちらもご参考ください. あくまで私個人の勉強法です…

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JRACEとは日本区域麻酔検定試験のことでして, 神経ブロック, 脊髄幹麻酔等の区域麻酔についての知識が問われる試験です. 

年1回開催されておりますが, JBPOTと並んで大人気の試験ですので, 申し込み当日に申し込まないと枠が埋まってしまいます…ということで, 申し込み当日にPC前待機してポチりました.

まず受けた理由ですが…

神経ブロックは麻酔科医として必須の手技ですが, なんとなくやっている方が多いのではないでしょうか…

解剖, 生理, 薬理への理解を深めることで, より安全により有効に行うことができるはずです!!

★続きまして勉強法★

※あくまで私なりの方法です

以前は青本と呼ばれる”問題形式で学ぶ区域麻酔と疼痛治療”をベースに勉強するといいよと合格体験記には記載がありますが, 現在入手困難となっており, メルカリで購入しようにもプレミア価格での販売となっております…

貧乏なので購入を諦めました…

時間も限られており, 以下を利用しました.

アトラス

解剖は最重要と判断し, アトラスを参考に各神経の走行を空で描けるようにしました. 神経根から支配する筋肉までの走行を説明できるようにしました.

区域麻酔厳選100問

緑本と勝手に読んでいますが, 問題形式で区域麻酔について学べるので知識の整理に重要でした. クイズ感覚で楽しみながら学べるので大変おすすめです.

ガイドライン

麻酔科学会関連のガイドライン一式を読み込みました. 局所麻酔中毒や抗血小板/抗凝固薬休薬期間等は必須の知識です.

④その他

・超音波についてはJBPOTより易しい知識しか問われなかった印象です. JBPOTで十分カバーできています.

・どうしても施行したことない神経ブロックが問われます. お互いに超音波を当て合い, イメトレしました.

点数は出ないので何%取れたかは不明ですが(順位のみ出ます), 上記を行ったところ, (もちろんわからない問題も出ますが)当日も問題を楽しみながら解けました. 

前半部は知識を問われる一般問題仕様で, 局所麻酔, 歴史, 医療倫理, 神経支配, 解剖, 手技, 超音波について広く問われました.

後半部は症例ベースの臨床問題で, 症例ごとの疼痛管理方針や合併症/トラブルへの対応を問われました.

これまでの試験がどのような難易度であったかはわからないですが, 2024年JRACEを受けた印象としては, 良問揃い!!という印象を受けました. そんなん知らんわい…という問題でなく, 日々の臨床に必ず活きてくる知識を問われました. 

結果は6月に郵送で送られてきました.

当科からは3人受けたのですが結果は…

全員合格!!!

めでたいですね🥳

順位も個人的に満足でした😄

これまでは自信を持てなかった神経ブロックですが, これからはもっともっと行なっていきたいと思わせてくれるJRACEでした.

皆さんも安全安心な疼痛管理のためにJRACE受けてみては?