
2014年9月20日(土) 研修医ワークショップ
2014年9月20日(土)に研修医ワークショップが開催されました。器具を用いた気管挿管や、輪状甲状靭帯穿刺、エコーガイド下の中心静脈穿刺を経験してもらいました。



2010年12月11日(土) 北陸研修医ワークショップ ~麻酔科~
2008年より年1回行われております、初期研修医の先生を対象としたワークショップですが、今年もたくさんの先生方のご参加をいただきました。
ワークショップでは、麻酔科研修中で最低限研修医の皆さんに身につけていただきたい「気道確保」の技術を中心に、研修中にはなかなか体験する機会がない「高度な気道確保法」、さらには「エコーガイド下中心静脈穿刺」についても体験していただきます。
本セッションを通して皆さんが身につけた知識や技術が、今後の皆さんの診療活動に役立つことをスタッフ一同心より願っております。
~プログラム~
午前 講義 山本健教授
ランチョンセミナー 谷口巧先生
午後 ブースセッッション
1. 気管挿管 (Dr小室 Dr松久)
2. 特殊挿管 (Dr栗田 Dr太田)
3. 外科的気道確保 (Dr谷口巧 Dr伊東)
4. エコーガイド下中心静脈確保 (Dr武川 Dr山本)


1. 気管挿管
実技内容:バッグバルブマスク 経口挿管 エラスティックブジー ラリンジアルマスク
このセッションでは、手術中の呼吸管理、また急変時には欠かすことのできない基礎的な気道確保の技術を学んでいただきます。
MacIntosh型喉頭鏡を用いた喉頭展開の方法、安全かつ迅速に気管挿管を行う技を、ちょっとしたコツと共に学んでいただけます。また、少し挿管が難しい症例での補助手段として、「気管チューブイントロデューサー(gum-elastic bougie)」を用いた挿管も体験していただきます。
さらに、ラリンジアルマスクを用いた気道確保を体験できるのも、麻酔科ならでは。
もっとも基本的なバッグアンドマスク法についても、しっかり身につけていただきます。
気道確保の技自体も大変大事ですが、いかなるときに気道確保が必要であると判断することができるか?自分が行っている気道確保により確実の呼吸が確保されているのか?これらを判断する能力もまた求められる力です
このセッションで学んだこと、また麻酔科研修中に学んだ気道確保法は、皆さんが今後遭遇するであろう様々な局面で、皆さんのお役にたつものであると信じております。

2. 特殊気管挿管
実技内容:エアトラック エアウェイスコープ ファイバー挿管
このセッションでは、やや高度な技術や器具を用いた気管挿管の上級技を学んでいただきます。
ここ最近、小型の液晶モニタとファイバーを兼ね備えた「声門視認型硬性喉頭鏡」が発売され、臨床の場でも使用される頻度が高まってています。これらの器具を用いることで、喉頭鏡を用いたオーソドックスな喉頭展開で問題となる「頚部の後屈」を起こすこと無く、気管挿管を行うことが可能となります。(頚部に損傷のある方に頚部の後屈は禁忌です!!)
今回は「エアトラック(Airtraq)」と「エアウェイスコープ(Airway scope)」、2種類の器具を用いた気管挿管を体験していただきます。
また、気管ファイバーを用いたちょっと上級者向けの挿管にもチャレンジしていただきます。
いざ、自分が挿管をしなければいけない局面に立ち、「どうも挿管が難しい」と感じた場合には、無理は禁物です。頻回の挿管操作は、口腔内の出血をおこしたり声門周囲の浮腫を引き起こし、さらに挿管が難しくなるという負のスパイラルに陥ります。挿管困難と判断し、さらに一つ上の技術で対応する、その判断力と技術を、ぜひ皆さんも身につけてください。




3. 外科的気道確保
実技内容:輪状甲状間膜穿刺
究極の気道確保法、ある意味最終手段でもありますが。
バッグアンドマスク換気も挿管もできず、患者さんの命が危機にさらされているとき、迷わず外科的な気道確保を行わねばなりません。
輪状甲状間膜穿刺により、気管に直接細いチューブを挿入し換気を行う手技を体験していただきます。



4. エコーガイド下中心静脈穿刺
実技内容:エコーガイド下中心静脈穿刺
大手術を行う手術室、また急速な輸液や輸血が必要となる救急の現場では、ときに内頚静脈、鎖骨下静脈、大腿静脈などの中心静脈に太いカテーテルを留置することが必要になります。
これまで中心静脈穿刺に際しては、「体表上のメルクマール」や「伴走する動脈の拍動」などをたよりに盲目的な穿刺が行われてきました。現在でもこの伝統的な方法は広く用いられていますし、有用な技術であることは疑う余地もありません。多くの患者で、このような盲目的な中心静脈の穿刺は、何事もなく行われていますが、まれに動脈穿刺や気胸など致命的な合併症により、患者さんの命が危機にさらされる可能性がある(実際にさらされている、そしてそれは合併症を起こした医師自身の危機でもある)という現実もまた疑いようもありません。
近年コンパクトな超音波装置が発売されるようになり、緊急性がない予定手術の患者さんや、入院患者さんで中心静脈穿刺が必要な方に対して、より安全性と確実性を高めるために超音波装置を用いて、画像で血管を見ながら穿刺を行う方法が麻酔科領域では広まってきています。
この技術は、麻酔科領域以外で皆さんが目にすることはまだほとんどないことと思います。
簡単そうに見えて、初めて実際に自分でやると案外難しいものでありますが、きっと皆さんならば、すぐご自分のものにされることと思います。
「中心静脈穿刺にエコーなんて必要ない!!」
将来、皆さんの(頭の固い)指導医がそう言うかもしれません,,,
患者さんの安全性と確実性をあげるための努力と技術、皆さんは本当に必要ないと思いますか?



2009年9月27日 北陸研修医ワークショップ ~麻酔科~
~プログラム~
午前 講義 山本健教授
ランチョンセミナー 谷口巧先生
午後 ブースセッッション
1. 気管挿管 (Dr小室 Dr臼倉)
2. 特殊挿管 (Dr坪川 Dr太田)
3. 外科的気道確保 (Dr谷口巧 Dr藤井 Dr喜多)
4. エコーガイド下中心静脈確保 (Dr栗田 Dr大辻)
気管挿管ブース


ちょっと特殊な分離用チューブを入れようとしておられますね。


特殊気管挿管ブース



外科的気道確保ブース


エコーガイド下中心静脈穿刺ブース

